「キジハタ(アコウ)のカレー」
天草野釜島からカヤック で友人とともに食材調達フィッシング。
波もほとんどなく、カヤック 日和だったけれども、一向に獲物の気配なし。
食材は諦めて、無人島に上陸して遊んだ帰り、潮の変わり目になんとなくジグを放り込む。
120gのジグが40mほどの海底に到達したのを確認し、ロッドを大きくしゃくったその瞬間。
何者かが糸先の金属片に食らいついた感触が伝わってきた。
慌てて合わせ、リールを巻くと、スロージギング用の柔らかいロッドが海中に引きづり込まれていく。
これこれ。海面すれすれで釣りができるカヤックフィッシングの醍醐味!
格闘の末、海面に姿を現したのは、高級魚、キジハタ。
名前は鳥のキジと模様が似ていることに由来するらしい。
興味深いことに、このキジハタ、生まれた時はみんなメスで、大きく成長したものの中からオスになるものが現れるという。
たくさん食べものを獲得して、大きく成長した「優秀」な個体の遺伝子を、多くのメスが受け取り、子孫を残すという生存戦略だ。
40cmほどに成長したものの中からオスになるものが現れるようだが、この日のキジハタは少し届かず。
刺身も最高だけれど、今回はカレーにしてみよう。
三枚おろしにして、頭と骨、昆布、生姜でスープをとる。
天草の塩と純米酒で味を整えると、カレーを作ろうとしていたことなど忘れて、飲み干してしまいそうになるけれど、そこは我慢。
炒めた玉ねぎに、クミンとコリアンダー中心のシンプルなスパイスを合わせ、ココナッツミルクを加えて完成。